<<前回のあらすじ>>
ハイヤー乗務員の待遇の良さに怪しさを覚え、実態を調査したサム夫。
そこで見えてきた事実に『やってみても良いかも?』と前向きになり、いざ面接に挑む決意を固めたのだった。
応募から面接まで
届いていたオファーメールから応募手続きを進めると、すぐに返信が届きました。
私は千葉県在住で会社は東京と近く、有給休暇も残っていましたので日程調整はスムーズでした。
面接時の必要書類は以下の通り。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 運転免許証
- 運転記録証明書(後日でも可)
履歴書と職務経歴書は分かります。運転免許証も運転手の求人ですから必要ですね。
運転記録証明書はご存知無い方も多いのではないでしょうか。
これはバス・タクシー・ハイヤーの運転職に就く際に多くの会社が必要としている書類なんですが、聞き慣れない書類なので少し戸惑いましたね。
運転記録証明書についてはこちらに詳しくまとめましたのでご覧下さい。
>>ハイヤー・タクシー乗務員への転職に必要な運転記録証明書って何?<<
この様な書類の取得方法や面接の日程調整は、問題なく進めばスムーズなのですが、
- 転職に慣れていない
- 遠方に住んでいる
- 平日に時間が取れない
などのケースもあると思います。
そんな場合には転職サービスを利用すれば、間を取り持ってくれたりアドバイスを受けられるのでオススメですね。(数万円の入社祝金も貰えますし)
ハイヤー乗務員の面接は始めの数分で決まる!
面接当日、若干緊張しつつ面接会場の営業所へ。
会議室(5人キャパ程度の小部屋)へ通され、営業所長のWさんが対応して下さいました。
内容は面接と言うよりは会社説明に近く、勤務実態など詳しく教えて頂き、こちらからの質問にもフランクに答えて貰えました。
一通りの質疑応答が終わった頃、Wさんが一言。
「じゃあサム夫さんは内定って事で。いつから来れるのかな?」
えっ?内定?
拍子抜けするほどアッサリ内定を頂いちゃいました。
これは後日聞いた話しですが、面接ではほとんど第一印象と言うか、始めの数分の会話の印象で決めてしまうそうです。
ハイヤー乗務員は何よりお客様からの印象が大切な仕事なので、見た目の清潔感や会話の口調を重視しているとの事。
運転技術や地理・敬語などの知識は研修で教育出来ますが、印象や口調を短期間で矯正するのは難しいという考えの様です。
とは言え、そんなに高度な事を求めている訳では無く、接客業として相応しい態度であれば問題ありません。
具体的には
- 落ち着いた印象
- ハキハキとした口調
- 良い姿勢
- 清潔感
などに気を付ければ良いでしょう。簡単に補足説明します。
落ち着いた印象
接客業といっても色々ありますが、居酒屋やラーメン店の様な威勢の良さは不要です。
例えるなら、少し高めのレストランのウエイターや、静かなバーのバーテンダーをイメージして貰えれば良いでしょう。
ハキハキとした口調
威勢の良さは不要ですが、言葉はキチンと聞こえる様に話さなければいけません。
ボソボソと話すのでは無く、口をしっかり動かして、大声にならない程度にハッキリと喋りましょう。
良い姿勢
背筋は伸ばす。視線は相手の首元。手をブラブラさせない。
面接の基本ですが、意外と出来ていない人も多いそうです。
清潔感
ヒゲ・茶髪・長髪はNGの会社が殆どです。
見落としがちなのは匂い。車内という密閉空間でお客様と接する仕事ですので、体臭や香水の匂いがキツイのもNGです。
ハイヤー乗務員は接客業
どれも改めて言われると当たり前の事に思えるでしょうが、意外と出来ていない人が多いそうです。
ハイヤー乗務員は車の運転が主な仕事ではありますが本質的には接客業です。その事を意識して面接に臨めば難しい事はありません。
転職時期は秋〜年末がオススメ?
話しは戻り、Wさんからの質問
「じゃあサム夫さんは内定って事で。いつから来れるのかな?」
私が面接を受けたのは10月中旬でした。
仕事の引継ぎと有給休暇の消化をして、12月中旬のボーナスを貰って辞めようと考えていたので、年明けからの入社を希望している事を伝えると
「それじゃあ遅いよ。11月中には来れないかな?その方がサム夫さんにも良いし。」
ずいぶん急かされると思ったのですが、それには理由があったのです。
春の人事は大きなチャンス
Wさんの説明によると、
11月中に入社出来れば、3ヶ月の研修(試採用期間)を終えて3月を迎えられる。3月〜4月は新社長や新役員の人事が多くあるから、良い条件のお客様を選び易くなる。
年明けからの入社になると、ちょうど大きな人事が終わった直後になってしまうので、言葉は悪いが残り物のお客様を担当するか、秋の人事まで待つ事になる。
という事でした。
この時はまだ【良い条件のお客様】の意味が分かっていなかったので、ボーナスをフイにする事に悩みましたね。
その場では即答出来ず、持ち帰り検討という事にさせて頂きました。
結局はWさんのプッシュに折れる形でボーナスを諦めて11月中旬の入社にしたのですが、そのお陰で今のオヤジさん(担当のお客様)に巡り合え、人柄も利用頻度もとても良いお客様でしたので、結果的には正解だったと思います。
入社時期は研修期間からの逆算で春に合わせる
研修期間は会社によって異なります。
私が入った会社は3ヶ月でしたが、これはハイヤー会社の中でも短い方です。長い会社では固定のお客様を担当出来る様になるまで半年近く掛かる事もあります。
Wさんの言った通り、春の人事はお客様を選ぶには最適な時期です。
転職時期を調整出来るのであれば、研修期間から逆算して9月〜11月には入社出来る様に動いた方が良いでしょう。
内定は出たものの…
かくして、私サム夫はめでたく内定をゲットした訳ですが…リストラ勧告を受けてから内定までの期間が僅か2ヶ月弱。
あまりにトントン拍子に話しが進んだ事から
「あれ?俺、本当にハイヤー乗務員に転職するの?」
と、戸惑う気持ちの方が勝っていたのを覚えています。
元はと言えば、10年以上勤めた会社からリストラ勧告をされた事への当て付け的に始めた転職活動。
会社や上司に不満はあれど、映像ディレクターという仕事は好きでやりがいも感じていました。
サラリーマンクリエイターとは言え、クリエイティブ職への未練もありました。
要するに覚悟が決まっていなかったんです。
そんな未練タラタラで迷っていた私の背中を押してくれたのは…
夫の転職で一番不安を感じるであろう、私の妻でした。
次回予告:そしてハイヤー乗務員へ!
内定を手にしても覚悟の決まらないサム夫。
その背中を押した妻の言葉とはっ!?
リストラ勧告をした上司に、退職の意向を告げた際に明かされた真実とはっ!?
次回完結!『40代でリストラ勧告された私がハイヤー乗務員になるまで【体験記】4/4』乞うご期待!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
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